社労士試験は「基本が大事」と言われます。
択一式でもそうですし、選択式においても同様です。
私なりの解釈では理由は大きく次の二つ。
①基本的な問題が本当に出題されるから。
②基本的な問題を確実に解くことで初見の問題も解きやすくなるから。
これらにまつわる実体験を書きます。
基本的な問題が出題される
まずは①について。
ただ、ちょっと戸惑わせるような出し方をしていたり、もしくは、かんたんすぎて逆に心配になったりすることがあります。
私の場合、合格年の選択式において合否の分かれ目になったのは労働基準法の問題でした。
思いっきり基本論点である『解雇予告の適用除外』からの出題です。
日日雇い入れられる者には解雇の予告の規定は適用されないが、その者が( Ⓐ )を超えて使用されるに至った場合においては、この限りでない。
というあれです。
大原で習った語呂合わせでちゃんと覚えていたので『1か月』というのは容易にわかったのですが、選択肢を見ると『30日』というのが混じっていました。
それが頭にひっかかってしまって…
あれ?30日?いやでも30日といえば、解雇予告の “少なくとも30日前” とかやろ?
語呂合わせでは “一緒に” の “一” だから、ここはぜったい1か月だろ!!
でも、雇用の日雇の31日以上ってあったよな。30日を超えては イコール31日以上だからひょっとしてそことリンクしている??
もしかして語呂合わせの “一” も、語感を合わせるために30日を1か月と表現しての “一” だったとか???
いやいや、そんな語弊を生むような語呂合わせはつくらんやろー!????
変な深読みまで入ってきて頭が混乱してきました。
そこで、選択式で時間が無い中にも関わらずいったんトイレに立って、ついでに顔を洗ってリフレッシュしてきました。
もどってきて落ち着いた状態で再度考えました。
『1か月』を選んでまちがいだった場合、基本中の基本をちゃんと押さえられていなかった自分が悪いと思える。
『30日』を選んでまちがいだった場合、大原がちゃんと教えてくれていたのにそれを自分の余計な思考で疑ったためにまちがえることになる。さらに大原の教え方を素直に信じた人はふつうに答えられるわけだから、メチャクチャくやしい。
うん。そうだ。
テキストのイメージを思い浮かべても
1
所
14
だったはず。
自分の記憶と大原の教えを信じよう。
ここは『1カ月』だ!
ということで正解を選びきることができました。
このひとつの選択肢に、たぶん20分ちかく使いました…
私は選択式の基安が3点だったので、この問題が合否を決める運命の分かれ目でした。
基本すぎて逆に押さえがちょっと甘くなっていた部分について、あわや足をすくわれそうになった感じでした。
択一式の過去問だったらふつうに答えられるところなんですけどね。
わかっているつもりの部分でも本試験のプレッシャーがかかるとぐらついたりするので、基本知識をガッチガチに固めておいたほうがよいと感じました。
初見の問題も解きやすくなる
そしてもうひとつ②のほう。
選択式では、ご存じのように突拍子もない問題が出ます。
初見の問題への対処は多くの方の気になるところだと思います。
私は選択式で何度も失敗しているので、その不安はメチャクチャわかりすぎるぐらいわかります。
その問題を何とかできるかどうか…
確実に答えられた問題が多ければ多いほど、脳のスタミナ消費が抑えられ、精神力も削られにくくなります。
そして、いざ、何とかしないといけない問題に立ち向かったときの、気力とか、直観とか、閃きとか、そういうものが発揮しやすくなります。
私は選択式の1点で何度も失敗してきたのですが、だいたい毎回、二択までは絞れているんです。しかも、こっちかな?と正解を選びかけるところまでいっている。
なのに、自分の答えにいまいち自信が持てなくて、考え込んだたあげくにわざわざ間違いの方の選択肢を選んでしまう…ということを何度も経験してきました。
さっきの①みたいな問題に戸惑う場面をできるだけ減らすことです。
答えられる問題を確実に答えていくと、その勢いで初見の問題もなんとかなっちゃったりするんですよね。
私は選択式の労一だけが1点不足で不合格という結果を3年連続で味わってきたのですが、合格した年は労一は5点満点を取ってやりました!
5点取る必要はないんですけど、あんなに苦しめられてきた労一を完封できたのはむちゃうれしかったです!!
解ける問題が解けると、類推で何とかして解かないといけない問題まで解けちゃいました。
勢い大事!!
以上、あくまで私の体験談なのですが、なにかしらの参考になれば幸いです。
応援してますよーー!!