こんにちは! うっちーです
年アド3級の技能・応用編の過去問について、図解もまじえながら話し言葉で解説していきます。ここでは用語等の厳密な正確さよりも、ざっくりとしたわかりやすさを重視しています。
問題の事例の文章は掲載しておりません。公式の問題解説集をご用意ください。
問‐45 年金受取口座の変更手続き
H夫さんの住所および年金受取口座の変更手続に関するアドバイスについて、適切でないものを選択します。
ポイント
- 住所の変更はマイナンバーによる情報連携により届出不要になっている。
- 様式のダウンロードはできる
- ねんきんネットによる電子申請はできない
実際の様式でイメージしましょう!
この様式は、日本年金機構のWebサイトからダウンロードできます。
選択肢(1)
基礎年金番号とマイナンバーが紐づけされていれば、住所変更の届出は原則不要になります。
H夫さんは「マイナンバーは日本年金機構に収録済み」ですので住所のみの変更であれば原則届出不要です。
選択肢(1)は正しい
実務では、日本年金機構からの郵送物を住民票上の住所とは別の住所に送るように指定することもできます。ただし、この指定をするとマイナンバーによる住所の情報連携ができなくなりますので、引っ越ししたときに住所変更の届出が必要になります。
選択肢(2)
ねんきんネットでは、年金記録・見込額を確認する事や、免除の申請をすることができますが、『受取口座の変更手続き』はできません。
選択肢(2)は誤り
選択肢(3)
年金受取金融機関の変更は、書類を出してすぐ反映されるものではありません。
日本年金機構のWebサイトにも次のように書かれています☟
選択肢(3)は正しい
選択肢(4)
受取口座の変更届には『金融機関による証明』もしくは『預金通帳等のコピーの添付』が必要です。ただし、公金受取口座の場合はこれらを省略できます。
日本年金機構のWebサイトにも次のように書かれています☟
ちなみに、公金受取口座を指定する場合でも口座番号等の記入は必要です!!
選択肢(4)は正しい
選択肢(5)
ポイントでご紹介した通り、受取金融機関変更届の用紙は日本年金機構のWebサイトからダウンロードできます。
選択肢(5)は正しい
問‐46 65歳到達時の年金請求書
H夫さんの65歳到達時に送付される「年金請求書(ハガキ形式)」に関するアドバイスについて、適切でないものを選択します。
ポイント
- H夫さんが1日生まれかどうか
- ハガキ形式の年金請求書の紛失時の対応
- 繰下げ希望の場合の対応
実際の様式でイメージしましょう!
様式は日本年金機構のWebサイトからダウンロードできます。(はがきとは受取方法欄が若干異なります。)
選択肢(1)
はがきが送付されてくるのは、65歳に達する月の初め頃です。選択肢では前月の初め頃となっているので誤りです。
ちなみに、日本年金機構が送付する場合は横型の定型サイズの封筒に入って届きます。
選択肢(1)は適切でない
今回は引っかけられていませんが、H夫さんが1日生まれの場合は前月の上旬に届きます。
選択肢(2)
はがきの提出期限は、65歳に到達する月の月末です。
4月25日で満65歳ですから、4月30日が提出期限であっています。
選択肢(2)は適切
選択肢(3)
令和6年度からの新様式では、受取方法欄に説明書きがついてわかりやすくなりました。
選択肢(3)は適切
選択肢(4)
「はがきを提出しない」=「繰下げ請求予定の意思表示」ですから、65歳以降の年金を支払ってしまってはいけないわけです。そのために保留となります。
一時的な保留ですから、はがきを提出すれば保留されていた分も遡って支払われます。
一見不親切に感じますが、もしこれが逆で「繰下げ予定の場合にはがきを提出」だとしたら、「繰下げするつもりなのにはがきを出し忘れた人」に年金が支払われることになり、その時点で繰下げ不可となってしまいます。じつは、今の形が親切なんです。そもそも、はがきとは言え年金請求書ですから、提出をしないと年金が請求できないのです。
選択肢(5)
出題時点では、「老齢基礎年金のみ繰下げ希望」欄を○で囲むが適切です。
選択肢(5)は適切
まとめ
口座の変更が「ねんきんネットで手続きできる」というひっかけが出ることがありますが、ただ暗記するよりも、届け出には金融機関の証明もしくは添付書類が必要であることからネットだけではできないと整理しておくと判断しやすいです。
年金請求書(はがき形式)の提出期限において、H夫さんが1日生まれであるひっかけをよく使ってくるので、くれぐれもご注意ください!また、令和6年度からはがきの様式が変更されていますのでお気を付けください!
以上、問‐45.46の解説でした。
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