社労士試験の受験生の方から
年アド試験を受けるのってどうでしょう?
とご質問をいただくことがあります。
私はブログやTwitterで広く年アド試験をおすすめしているので、
興味がおありならぜひ!
…とお答えしたいところですが、
社労士試験の受験生の方においては、メリットもあればデメリットもあります。
今回はそれをまとめておきますね。
年アド受験のメリット
年金の基本をまるっと学べる
社労士試験の年金科目は、かなり細かい論点を問題にしてきますよね。
ただでさえ難解な年金なのに、社労士試験対策でこまか~い知識ばかりを詰め込んでいると、頭の中がとっちらかって全体像がなかなか見えてこないかもしれません。
年アド3級試験は3級にしては手ごたえがある試験ですが、それでも社労士試験に比べればずっとやさしいです。
基本知識編については30問の中に資格の取得・喪失や保険料の納付、そして老齢・障害・遺族の3つの給付までが、ぎゅっと詰め込まれています。
また、社労士試験では別々に学習する国年と厚年を、年アドでは総合的に学習できます。
ねんきんさんとお近づきになれる
社労士試験を受験される方には、仕事の上で年金にそれほど馴染みがない方も多いですよね。
年金2科目がどうも苦手という方もいらっしゃると思います。
年アド3級は社労士試験の年金分野に比べればいくぶんやさしいですし、パターン化した問題が多いので、まともにやれば比較的短期間で合格できます。
年金専門の試験でちゃんと点が取れて合格できた!
という成功体験は、今後の年金の学習にいい影響をもたらしてくれるでしょう!
また、
ここのところ資格試験に合格するという経験をしていない…
という方には、良い景気づけにもなります!
違う角度から知識を確認できる
社労士試験の学習で、例えば、
「国民年金の第1号保険者の資格は60歳に達した日に喪失する(当日喪失)」
という知識を学んだとしても、
そのことが実際に受給資格期間や年金額を計算する上でどのように影響するのか?までは問われません。
(最近は傾向が変わってきているので絶対に出ないとも言えませんが。)
それとは対照的に、年アド3級の技能応用編では、資格の喪失日による期間の月数の違いにめ~~っちゃこだわっています。
期間をひと月でも数え間違えると、正しい答えが導けない問題がたくさん出題されます。
実務では、ひと月ちがいでえらい差が出ることもありますからね。
年金相談の実務に関わられたことが無い方は
年金知識がこんなふうに役に立つんだ!
という実感が得られるかもしれません。
年アド受験のデメリット
出題の傾向がちがう
年アド3級には基本知識編と技能応用編があります。
基本知識編については、統計を除けば社労士試験の学習で対応できるものが多くを占めています。
しかし、技能応用編は社労士試験とは出題傾向が大きく違うので、それ専用の対策をちゃんとやっておかないと解けない問題が多いです。
計算問題は現役社労士が受けても対策無しだと苦戦するかも…!?
3級のわりにやや難しい
年アドは4級→3級→2級というランク構成になっており、3級は難易度的には他の資格試験で言う2級に相当します。
FP2級の年金分野の問題と比べても、年アド3級の方が難しいんじゃないかと思えるくらいのレベル感です。
特に技能応用編では社労士試験にはまず出題がない、支給開始時期の「月」までを答える問題や、年金額を計算する問題も出題されます。
それなりに時間を使う
試験時間が2時間のボリュームの試験です。過去問を数回分まわすとすると、それなりに時間を使って勉強することになります。
そうすると貴重な時間を割くことになります。
10月試験はまだよいのですが、3月試験はよほど明確な目的がないと時間がもったいないです。
受けるなら10月試験やCBT試験がいいということですね!
まとめ
- 全体の基本イメージをつかめる
- 苦手意識の改善ができる
- 実践に則した知識が身につく
- 出題傾向が違う
- 問題がやや難しい
- それなりに時間を使う
いかがでしたでしょうか?
私は社労士関係の方だけでなく、FPや金融機関の方、さらに一般の方まで、幅広く年アドをおすすめしています。
その分、普段は推し記事ばかりが目立つようになっていますので、今回はデメリットの部分も書きました。
受験を迷われている方は、メリット・デメリット両方を踏まえてご判断してくださいね!
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