こんにちは! うっちーです
年アド3級の技能・応用編の過去問について、図解もまじえながら話し言葉で解説していきます。ここでは用語等の厳密な正確さよりも、ざっくりとしたわかりやすさを重視しています。
問題の事例の文章は掲載しておりません。公式の問題解説集をご用意ください。
問-33 老齢基礎年金の受給資格期間
Bさんの老齢基礎年金の年金額の計算式について、正しいものを選択する問題です。
ポイント
問-33を解くポイントはこちらです。
- 20歳未満の期間
- 平成21年4月またぎの期間
- 免除期間に掛ける一定の率
ではここから、選択肢をどう処理するか見ていきましょう!
(選択肢のうち、計算式の分子の部分のみ表示しています。)
20歳未満の期間
まずは、先頭の316ヵ月と300ヵ月に着目します!
事例を確認するとS39年生まれのB夫さんはS58年から厚生年金保険に加入しています。B夫さんが20歳になるのはS59年ですから、20歳になる前から働いていたことがわかります。
問31で学んだ通り、老齢基礎年金の保険料納付済期間に含まれるのは20歳以上60歳未満の期間です。
ということは、厚生年金保険の期間の108ヵ月がすべて保険料納付済期間に含まれている場合は誤りと判断できます。
厚生年金保険の期間と国民年金の保険料納付済期間を合計すると…
108+171+37=316
316ヵ月には108ヵ月がすべて含まれていますので、誤りです!!
これで選択肢(1)と(2)が消せます
平成21年4月またぎの期間
問題文から、次の期間が平成21年4月またぎの期間と読み取れます。
・平成18年7月~平成22年6月 (48ヵ月)
この期間は平成21年3月以前と平成21年4月以降に分けて計算する必要がありますので、48ヵ月がそのまま載っている計算式は誤りです。
選択肢(3)が消せます
免除期間にかける一定の率
選択肢(4)と(5)の違いは式の72ヵ月の期間にかける分数です。
7/8と5/8
ここ以外は同じ式ですので、この分数が正しいほうが正解です。
問題文から、72ヵ月は「保険料4分の1免除期間」です。
平成21年4月以降の4分の1免除期間にかける率は
「7/8」です。
選択肢(5)が消せます。これで答えが出ました!
選択肢(4)が正しい
今回のように、まともに月数を数えなくても解ける場合があります!時短できるならそうしたほうが、終盤に時間に追われずにすむので楽です。たまに、平成21年4月前後の月数が誤っている設定がありますので、平成21年4月で区切って月数を数えないと解けない場合もあります。
どこで区切るのかはしっかり覚えておきましょう!
一定の率の思い出し方は、こちらを参考にしてください。
問-34 国民年金保険料の追納および老齢給付
B夫さんの国民年金保険料の追納および老齢給付等について、誤っているものを選択する問題です。
選択肢(1)
保険料半額免除期間の一部は、免除された保険料を今から追納することができる。
事例を確認すると、保険料半額免除期間の一部は10年を経過していません。
すべてを追納することはできませんが、一部でしたら追納することができます。
(1)は 正しい
選択肢(2)
保険料4分の1免除期間は、免除された保険料を今からすべて追納することができる。
これも追納の問題。
事例を確認すると、保険料4分の1免除期間は全体が10年を経過していないので、すべて追納することができます。
(試験実施時点で考えます)
(2)は 正しい
選択肢(3)
老齢基礎年金の繰下げの申出ができるのは、令和11年8月11日からである。
昭和39年8月12日生まれのB夫さんが66歳になるのは…
S39+66=S105
S105-93=R12
令和12年8月11日(誕生日の前日)に66歳に達します!
問題文にある『令和11年8月11日』は65歳に達する月ですので、まだ繰下げの申出はできません。
(3)は誤り
選択肢(4)
令和13年10月に老齢厚生年年金の繰下げの申出をした場合、年金額は18.2%増額される。
繰下げの増額率の計算。
B夫さんが65歳に達する月は?
S39+65=S104
S104-93=R11
R11.8~R13.9(繰下げの申出をした月の前月)
の月数は?
(13×12+9)-(11×12+8)+1=26ヵ月
0.7%×26=18.2%
18.2%の増額です。
(4)は正しい
選択肢(5)
老齢厚生年金に配偶者加給年金額は加算されない。
配偶者加給年金が加算されるには、厚生年金保険等の被保険者期間が240月(20年)以上必要です。
基本知識編で学びます。
B夫さんの厚生年金保険の期間は108ヵ月ですので、加給年金額の要件を満たしていません。
問題文の「加算されない」は正しいです。
(5)は正しい
240ヵ月を数えるとき、民間の厚生年金保険の期間(第1号厚生年金被保険者期間)と共済組合の期間(第2号,3号,4号厚生年金保険被保険者期間)は合算して数えます。基本知識編で論点になることがあります。
まとめ
2022年10月試験から、ペーパー試験の試験時間が150分→120分に短縮されました(CBT試験はもともと120分)。このため、効率よく問題を解くテクニックが大事になっています!
今回で言えば、問33の選択肢の316ヵ月と300ヵ月は、『316ヵ月は誤り』と分かれば残りの選択肢はすべて300ヵ月ですから、300ヵ月が正しいかどうかを計算しなくても問題は解けます!
上手に時短していきましょう!!
以上、問-33.34の解説でした。
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