私にとって再チャレンジとなった第18回(令和4年度)紛争解決手続代理業務試験(以下紛代試験)、じつは、なんやかんやで学習期間が2週間程しかとれませんでした。
しかし、前年度の合計点を上回り、ギリギリですが合格することができました。
今回は、そのときにどんなことを意識したのかをご紹介します。
この試験は合格だけが目的ではないので、もっとしっかりと勉強した方がいいに決まっています。
あくまでも、計画的な準備ができていなかった反面教師としてご覧ください。
実態としては「仕事に追われているうちに、あっという間に本試験がきた…」ということになってしまいがちです。
もしかしたら初回の試験の方も含めて、何かヒントになることがあるかもしれません。
まずは、完全に言い訳ですが、2回目の試験の直前期までどんな感じで時間が過ぎてしまったのかをお話します。
初回の結果を知ってから2回目の直前期まで
結果発表直後
初回の試験結果が3月に発表されたとき、「悔しい」という気持ちがありました。
「あんなボロボロの解答で受かっていはいないだろう…」と思っていたものの、やはり不合格は悔しかったです。
そして、わりとすぐに次年度に向けて動きました。
まずは民法の強化から取り掛かっていました。
こちらは3月下旬のツイートです。
ただですね、その後は特定の勉強は後回しな日々が続いてしまいました…
その後~試験直前まで
私はこの年の2月1日に開業しておりまして、そうするとなんやかんやで時間が無くなるんですよね。
4月以降は行政協力を2つ掛け持ちしていましたし、あちこちの研修や交流会にも参加していましたし、慣れない業務の初受任もありましたし、その度に勉強しないといけないことが多かったですし…
精神的に消耗する出来事もあったりして…
特定の受験勉強はついついなおざりになっていました…
あと、4月以降キャリコンの養成講座にも通っていました。
このキャリコンの試験が、11月初旬と中旬の2回に分けて実施されまして。
合格率がそこそこ高めなのでなめてかかっていたら、実際には意外と手ごわくて、確実に受かるにはそれなりに対策をしないといけない試験でした。
そのため、秋以降は勉強に使える時間をキャリコン試験の対策に注いでおり…
キャリコンの試験が終わったときには、紛代試験が2週間後に迫っていました!
もう、無理やん…
と言いたくなりつつも、受験のために福岡行きのチケットを取ってありましたし、残りの日数、やれるだけのことはやろうとあがくことにしました。
残り2週間で意識したこと
倫理の強化に絞った
紛代試験は「倫理」に最低基準点が存在します。
仮に「あっせん」で70点満点を獲得したとしても、「倫理」が基準点を割ると不合格になります。
倫理の基準点は今のところ毎回10点となっています。
1年目のときも、もちろんこのことは承知していたのですが、倫理の小問1で論点を読み誤った上に余計な書き直しをしてしまったことで、ペースを乱して大失敗してしまったんですよね。
そこで、「倫理」を強化するため、再受験では限られた時間を倫理の勉強に注ぎました。
というか、ほぼほぼ倫理の準備しかしませんでした。
あっせんについては、「法的判断要素」について、前年度にまとめたものを見直しした程度でした。
結果は次の通り。〔( )内は前年度比〕
あっせん:41点(-1)
倫 理:14点(+6)
倫理が伸びたことで、総得点も倫理の基準点もクリアできました!
総得点については合格基準点ギリギリの55点でしたが…
この試験、私にとってはやはり「倫理」が肝でした。
先生をひとりに絞った
紛代試験で頼りになるのが試験対策本を出しておられる河野先生と佐々木先生(❝おきらく社労士❞先生)。
1年目に感じたことですが、お二人の過去問解説を比べてみると、同じ問題でも解答の筋立てがけっこう違うんですよね。
私が特に感じたのが、あっせんの小問2,3の解答の書き方です。
どちらの先生の流儀で書くか?で迷っているとタイムロスしてしまいます。
紛代試験はとにかく時間が足りない試験ですので、迷う時間は極力減らすのが吉。
そこで、「2年目はおきらく先生(佐々木先生)の方針でいく!」と決めていました。
あくまでも時間が無い中で試験を切り抜けるための方法です。
本来は、様々な考え方を参考にしながら自分なりの筋道を立てることが最善かと思います。
初期の過去問からやった
過去問をやるとき、ついつい、最近のものからやりたくなります。
「十数年前の問題をやっても…」と思ってしまいがちです。
資格試験の勉強のとき、一般的には直近の過去問からやりますよね。
しかし、この試験、出題内容が年々複雑化しています。
複数の論点を組み合わせていて、すべての論点を見抜けないと解答を誤ってしまうような問題が増えています。
学習初期はただでさえわけのわからない内容の問題なのに、論点が複雑化した近年の問題にいきなりチャレンジすると理解がなかなか進みません。
そこで、2年目の試験勉強では、初期の過去問を優先的にやりました。
そうすることで、1年前に学んだことを比較的スムーズに思い出すことができました。
これは、初挑戦の方にもおすすめです!!
初期の問題に当たる場合、おきらくシリーズのうち「解答例」には近年の過去問解説しか載っていないので、「あっせん編」「倫理編」から該当箇所を拾ってくるか、もしくは河野先生の過去問集のCD収録部分を使うことになります。
過去問は連合会のこちらのページに掲載されています☟
紛争解決手続代理業務試験について|全国社会保険労務士会連合会
まとめ
短い学習期間で私が取り組んだことを3つご紹介させていただきました。
- 倫理の強化に絞った
- 先生(解答方針)を絞った
- 初期の過去問からやった
第18回試験はあっせんのテーマが「雇止め」という、法的判断要素を拾いやすいものだったことが私にとっては幸運でした。
倫理に絞って対策した分、あっせんが勉強不足でしたので。
もし、別のテーマだったら、あっせんで点を落としてしまっていたかもしれません。
やはり、少しでも早い時期から余裕を持って対策を始めるのが一番です。
2回目以降の受験の方はもちろん、初回の方も特別研修の講義が始まる前の時期から試験対策を始めておくことをおすすめいたします。
試験対策本の紹介はこちら